福岡県立城南高校同窓会/校章・名称使用 認証番号 №00002
第26回 講師:林国雄さん(6期生)ガイドが話す鎌倉時代の話=博多と鎌倉のつながりとは=
日 時 6月17日(火)19時~
テーマ ガイドが話す鎌倉時代の話=博多と鎌倉のつながりとは=
講 師 林 国雄(6期生)鎌倉ガイド協会所属
<概要>
講師は城南高校卒業後、福岡で大学生活を送り、東京の食品会社で営業・貿易・経理など幅広い業務を経験。定年退職後の2016年より鎌倉ガイド協会の研修を受け、翌年から鎌倉で英語対応も含めたボランティアガイドとして活躍されています。文化財の前に立ち、来訪者に歴史や人物の物語を語りかけるその姿勢は、鎌倉の魅力を伝える仕事に情熱を注ぐ講師ならではのものです。
今回の勉強会では、禅宗と博多・鎌倉のつながりに焦点を当て、寿福寺・建長寺・円覚寺という三つの重要寺院を中心にお話しいただきました。さらに、鎌倉の現況、宗教観、そして観光の視点からの寺社の選び方に至るまで、多角的な内容となりました。
まず触れられたのは、臨済宗の開祖・栄西。栄西は宋に渡って禅を学び、1195年に博多に聖福寺を創建、日本最初の禅道場を築きました。その後、鎌倉に招かれて寿福寺の住職に就き、北条政子との関係の中で禅宗の礎を築きます。栄西が茶の種を持ち帰り『喫茶養生記』を著して茶文化を広めたことにも言及され、日本文化への多大な影響を再確認しました。
次に紹介されたのが中国出身の僧・蘭渓道隆。1246年に博多に上陸後、時の執権・北条時頼の招きで1253年に建長寺を開山。当初の建長寺は渡来僧が多く、中国語が飛び交う異国的空間だったとの逸話が紹介されました。
そして円覚寺の創建は、元寇という国難に直面した北条時宗が、中国僧・無学祖元を迎えて行われたものでした。祖元は時宗の精神的支柱として機能し、蒙古襲来を前に「風が起こり軍船は退けられるだろう」と予言したという逸話も紹介され、宗教と政治、そして占いや信仰が一体となっていた当時の世界観が浮かび上がりました。
講義の冒頭では、現在の鎌倉の観光事情に触れられ、特に外国人観光客で賑わう小町通りの様子や、アニメ『スラムダンク』などの影響で江ノ電沿線が注目されていることも紹介されました。
参加者からの質問には、博多が禅僧渡来の窓口である理由や、なぜ鎌倉にはこれほど多くの寺が存在するのかといった問いに対し、「鎌倉が約150年もの間、日本の中心だったため」と歴史的背景を交えて丁寧に回答されました。おすすめの参拝ルートに関する質問にも、受け手の関心や感性によって案内する場所を変えているという柔軟な対応を説明されました。
また、宗教観に関しても「自力」と「他力」の違い、道元と日蓮の考え方、そして法華経や南無妙法蓮華経、阿弥陀信仰についてもわかりやすく言及されました。
今回の講義を通じて、鎌倉と博多が禅宗を通じて深く結びついていたこと、そしてそれが単なる宗教的側面にとどまらず、日本の政治や文化、社会に大きな影響を与えていたことが浮き彫りとなりました。講師の現地での実体験と幅広い知見が織り交ぜられた語り口により、参加者一人ひとりが鎌倉の歴史をより身近に感じることができたのではないでしょうか。以上








