福岡県立城南高校同窓会/校章・名称使用 認証番号 №00002

第29回 講師:真鍋希代嗣さん(36期生)社会貢献の方法を考える=ベトナムのラーメン屋からイラク復興、日本の教育まで=

日 時 10月21日(火)19時~  
テーマ 社会貢献の方法を考える=ベトナムのラーメン屋からイラク復興、日本の教育まで=
講 師 真鍋希代嗣(36期生)元京都大学特任准教授

<概要>
 講師は、城南高校卒業後、筑波大学、東京大学大学院に進学。その後、PwC、JICA、米国ジョンズホプキンス大学大学院留学、世界銀行、マッキンゼーといった国際的な組織でキャリアを重ね、国際開発・経営の分野を横断的に活躍された。
 近年は京都大学特任准教授として教育にも携わり、現在は独立して企業コンサルティングやNPO支援など、幅広く社会貢献に取り組まれています。

 講演ではまず、JICAイラク事務所での勤務経験に基づき、危険地域における国際援助の現実が語られました。飲用水などのインフラ整備や行政機能の再構築支援を行いながら、現地政府との調整や安全確保に奔走した日々が紹介され、「開発支援とは、ただ物を作ることではなく、人と社会の仕組みをつなぐこと」と語り、命を懸けた現場での経験が聴衆に深い印象を残しました。

 続いて、ベトナムでの起業体験へと話が及びました。自らマーケット調査から仕入れ、店舗運営まで手掛けたラーメン店経営のエピソードは、現場発の実践知に満ちたものでした。事業は最終的に現地投資家へ譲渡し、異文化の中でビジネスを成立させる難しさと面白さが紹介され、「社会貢献は特別なことではなく、自分の得意分野で社会に価値を還元すること」との言葉には、国際経験を通じて磨かれた現実的な哲学が感じられました。

 現在は、企業向けのコンサルティング業務の傍ら、外国籍住民の子らを支援するNPOへのアドバイザー活動や、日本国外企業を繋ぐリモート勤務システムの開発など、幅広い層に「社会貢献のデザイン」を伝えています。講演の終盤では、「持続的な社会貢献とは、自分のキャリアと社会課題の接点を見つけること」とのメッセージが強調され、若い世代にも響く内容となりました。

 当日は初参加者も多く、講演後の懇親会では、各期の卒業生が世代を超えて語り合う姿が見られました。国際協力の最前線から身近な社会課題までを軽やかに語る真鍋氏の姿勢に、参加者一同が「自分にできる社会貢献」を改めて考えるきっかけを得た充実の一夜となりました。